アドバイザリーボード

 2001年2月15日,16日の2日間の日程で物性科学基礎研究所の外部評価委員会である「アドバイザリーボード」を開催しました。アドバイザリーボードは今回が第1回目で、外部評価委員による客観的な評価を行う初めての試みです。(1)外部評価の導入による客観的かつ時代に即応した適切な研究計画・成果評価の実施,(2)ボードメンバーを通じての国際的・効果的な情報発信,(3)ボードメンバーが所属する研究機関との組織的な研究連携体制の強化、ということを目的として実施しました。
 初日には、物性科学基礎研究所の概要と主な研究内容について各研究部長,グループリーダーが説明して主に研究戦略と進捗状況を把握、その後所内の研究施設を案内して研究現場の見学を行いました。2日目は、評価会議で初日の情報を基にしてボードメンバーのみで議論を行い、物性科学基礎研究所の運営に対する忌憚のない講評をいただいた後に意見交換を行いました。
 講評では、研究環境は国際水準以上で、よく設備が整備されており、全般に高い研究水準であると高く評価されましたが、シニア研究者の転出により弱体化している研究分野があると指摘も受けました。また、マネージメントについては、提言が主でしたが、技術の継承のためにテクニカルエンジニアが必要であること、若い人材の継続的確保が重要であり火急的課題であること及び研究所内のグループ同士の競争と協調によってより活性化する必要があるなど厳しいながら建設的な助言が多数ありました。
 初めてのアドバイザリーボードということで準備は大変でしたが、研究所の水準に対して客観的な評価が得られるとともに、今後の指針となりうる助言も多数得られ、大変貴重な機会となりました。運営については、ボードメンバーから大変好評だった一方で、セレクトした内容ではなく研究所の実態全てを見せて欲しい、そのためには今回のような日程では短すぎるとのコメントがありました。また、頻度については毎年でも良いとのコメントを受けて、当初考えていた開催間隔を縮め、次回開催を1年半後とすることに決定しました。



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