サイエンスプラザ2001

 物性科学基礎研究所の研究施設と日頃の研究成果を所外の方々に公開する「サイエンスプラザ2001」は、2001年2月13日(火)、14日(水)の両日、NTT厚木研究開発センター内で行われました。他の研究所の公開と同時に開催した昨年度と異なり、今回は物性科学基礎研究所単独の開催でしたが、「メゾスコピック系におけるキャリア相関に関する国際シンポジウム」(International Symposium on Carrier Interactions in Mesoscopic Systems, CIM)が当センターで同時に開催され、同シンポジウムでの石原直物性科学基礎研究所所長の開会挨拶およびノーベル物理学賞受賞者K. von Klitzing博士の基調講演については、サイエンスプラザの参加者に自由にご聴講いただきました。
 今回のサイエンスプラザではその他、研究者自らが自身の研究の紹介をする「ポスター展示」、研究施設を見学していただく「ラボツアー」、物性科学基礎研究所で過去に開催された国際シンポジウムの記録映像を紹介する「ビデオ上映」、ご参加いただいた方々と研究所員の親交を深める「懇親会」を企画しました。ポスター展示では、MaterialsとPhysicsの両分野にわたる計41項目の最新の研究成果の紹介を行い、ご来場いただいた方々と研究者が直接研究について議論させていただきました。「ラボツアー」では、極低温技術、X線のレーザ光線を作る、分子線エピタキシーによる高温超伝導体合成、クリーンルーム見学、ペタメディアツアー、の計5項目について、実際に研究施設や研究成果を見学していただきました。「ビデオ上映」では、メゾスコピック超伝導―国際シンポジウムから開かれる展望、新たなる潮流―実験が解き明かす量子論の謎、の2編についてご視聴いただき、我々の研究の一端を映像を通して紹介させていただきました。
 開催場所である当センターまで都心から2時間近くかかるにもかかわらず、おかげさまで二日間で約200名もの参加者を得ることができました。中には札幌や仙台、名古屋、京都、大阪、高知など、遠方よりわざわざご来場いただいた方もいらっしゃいました。同時開催のCIMからも数多くの方にご参加いただき、ラボツアーについて希望者のあまりもの多さに当初予定以外に何回もツアーを増発させていただくなど、おかげさまをもちまして大変盛況のうちに終了いたしました。本サイエンスプラザを通じて、今後の研究のヒントや物性科学基礎研究に対する継続的な取り組みへの暖かい励ましも数多く頂戴することができました。ご来場いただいた方には、この場を借りまして、改めて厚く御礼申し上げます。


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