はじめに

 日頃より私どもNTT物性科学基礎研究所の研究活動に多大なご支援・ご関心をお寄せ頂き誠にありがとうございます。
 NTT物性科学基礎研究所は、将来のレゾナントコミュニケーションと呼ばれる高度情報流通社会のハードウェア基盤(RENA)を支える新原理デバイスや新技術を創製することをミッションとしております。このため、革新的なコア技術を生み出して新しい分野を開拓し、世界に評価される学術成果を創出すべく日々努力を続けております。ミッションを遂行するにあたって、デバイス物理、機能物質科学、量子電子・光物性という研究分野で約100名の研究者が研究を行っております。これらの研究では、「原子・分子レベルの構造を制御するナノテクノロジー(NT)から量子力学の原理に基づいた量子情報技術(QIT)まで」をキャッチフレーズとして、より革新的でよりインパクトの大きい研究に邁進しているところです。
 革新的な研究を推進し、新しい分野を開拓していくためには、研究活動の積極的なオープン化と多様な研究者の活躍が重要であります。このため、多数の外部研究者の招聘やポスドクの採用、国際共同プロジェクトや戦略的創造研究推進事業等の公募型研究による外部との連携、あるいは内外を問わず大学や研究機関との研究交流などを積極的に進めております。
 更にこのような外部との研究交流の一環として毎年当研究所主催で国際シンポジウムを企画しておりますが、今年度は「ナノ構造におけるキャリア相関とスピントロニクス」を開催いたしました。
 本冊子では、「NTT物性科学基礎研究所の活動報告(Volume13)」として、この2002年度を通した最新の成果と研究活動についてご紹介しております。この小冊子をご覧いただき、国内外の研究交流促進の一助となればと考えております。

2003年6月

NTT物性科学基礎研究所長
〒243-0198 厚木市森の里若宮3-1
電話 : 046-240-3300
FAX : 046-270-2358
E-mail : ishihara@nttbrl.jp



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