はじめに




NTTグループの持ち株会社で推進する基盤的R&Dのなかで、NTT物性科学基礎研究所はフロンティア革命技術の開拓と世界的に評価される学術成果の創出を通じて10〜20年後に花開く革新技術の種を創出することをミッションとして、「ブレークスルーを目指す精鋭研究者集団」という名のもと、研究をすすめております。
NTT物性科学基礎研究所では、ハード系基礎研究部門として、デバイス物理、機能物質科学、量子電子物性、量子光学・光物性の4つの分野において、約100名の研究者が研究を続けております。毎年それぞれの分野において重点項目を設定し、積極的なリソース投入により研究を推進しております。さらに、COE(Center of Excellence)としての機能を強化するため、外部に対するオープン化と多様な人材の活用を進めております。公募型研究の外部組織である、国際共同プロジェクト(JST)、創造科学技術推進事業(ERATO)、通信・放送機構委託研究(TAO)との連携、国際シンポジウム「超伝導メゾスコピック物理シンポジウム」の共催はオープン化の一環であります。一方で、多様な人材の活用ということで、優秀な外部研究者が物性基礎研と兼職するリサーチプロフェッサーを1名加え、さらにグローバルな研究交流を推進する役割も含めて多数の外国人研究者の招聘とポスドクの採用を行ないました。
本冊子では、「NTT物性科学基礎研究所の活動報告(Volume 10)」として、この1999年度1年間の最新成果と研究活動を紹介しております。この小冊子が、国内外の研究者との交流の一助になり、相互の理解が一層深まることを念じております。

2000年8月



石 原 直

物性科学基礎研究所長
〒243-0198 厚木市森の里若宮3-1
電話:046-240-3300
FAX:046-270-2358
E-mail:ishihara@will.brl.ntt.co.jp


目次