ラマンピンセット顕微鏡を用いた単一微粒子の分光観察
単一微粒子のキャラクタリゼー ションするため,レーザートラッピング技術と近赤外ラマン分光法を融合させたラマ ンピンセット顕微鏡を開発した.近赤外光を用いることによって,有機・生体分子に 対し非破壊であると同時に蛍光のバックグラウンドを押さえることができ,単一微粒 子の分子の種類や構造を容易に決定することができる.これまでに細胞と同程度の容 量を持つ単一ピコリットル液滴を用いその感度を確認しており,現在,生体系への適 用を試みている.
1. K. Ajito, Appl. Spectrosc. 52, 339 (1998).
2. K. Ajito and M. Morita, Surf. Sci. 427/428, 141 (1999).