量子計測グループのNTT研究所における活動
を紹介するページです。
しかも、この調和振動子はただの調和振動子ではありません。
量子力学の教科書で習う調和振動子は、力学自由度が一個だけの単純なものですが、
機械振動子は、いくら小さいものを作ったといっても、何億、何兆という、ものすごい数の原子から構成されています。
はたして、このようにいわゆる「巨視的な」力学系の集団運動においても量子力学は成立するのでしょうか?
この疑問は、量子力学の創生期に提示されたシュレディンガーの猫の話に似ています。
ナノテクノロジーによる機械共振器といっても、私たちの身の回りにある鉄琴や鐘と何ら変わりがない、巨視的な物質です。
そこで重ね合わせの原理や、観測による状態の収縮などが同じように起きるのか???
マイクロ・ナノメカニクスの研究が世の中で盛んに行われ始めている大きな理由のひとつは、
そういった量子力学の本質に迫れる研究ができる可能性があるからなのです。