2層系ν=2/3量子ホール状態の相図: 複合フェルミオン間相互作用の評価

2層系ν=2/3量子ホール状態において、スピンと擬スピン自由度が存在する時の複合フェルミオンの相図を作成した。 活性化エネルギー測定から、3種類の量子ホール状態と2種類のヒステリシスの存在を明らかにした。 得られた相図は、定性的には相互作用のない複合フェルミオンモデルで説明可能であるが、相境界の位置を定量的に 説明するためには相互作用を考える必要があることを示した。
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(左図) 2層系ν=2/3量子ホール系における相図。赤色の領域は量子ホール状態、白色の領域は 非量子ホール状態に対応している。 斜線部ではヒステリシスが観測された。 小さい白四角の領域では、量子ホール状態であり、かつヒステリシスが観測された。 (右図) 2層系ν=2/3量子ホール状態における試料回転角(上軸)依存性。 スピンギャップ、擬スピンギャップの試料回転角依存性から基底状態(太線)および励起準位(細線)を同定した。