アルカリ金属原子の磁気光学トラップ


光の輻射圧を利用して原子を冷却する中性原子のレーザ冷却は、1980年代後半から積極的に研究され、1997年度のノーベル物理学賞を受賞した研究分野である。 ここNTT基礎研究所においては1995年春より、アルカリ金属の Cs 及び Rb 原子を磁気光学トラップ ( MOT ) により捕捉し、各種研究に応用している。 下図は磁気光学トラップされた Cs 原子から放出される自然放出光を結像したもので、1千万個程度の原子が約1立法ミリの空間に捕捉されている。 飛行時間測定 ( TOF ) による温度評価の結果、トラップ原子の温度はおよそ 100 マイクロケルビンまで冷却されている。 これは Cs 原子のドップラー冷却限界温度 ( 127 マイクロケルビン ) 以下である。



トラップ原子から放出される自然放出光の2次元画像
(43KB GIF)

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