クラスタ状態生成の模式図

光格子中の冷却原子を用いたクラスタ状態生成法の提案

 光格子は光で作り出す人工結晶であり、光の波長程度の間隔に100万個程度の冷却原子を周期的に捕捉できる。また、原子のもつ核スピンなどの内部自由度を量子ビットとして用いることができる。本研究では、レーザ光の照射やその強度調整だけの現在確立済みの実験技術を組み合わせることで、光格子中の原子間にクラスタ状態と呼ばれる大規模な量子もつれを、高精度かつ高速に生成する手法を提案した。この提案は、100万ビット規模の量子計算実現につながる有望なアプローチとなる。(38ページ