素子の模式図(左)とポンプ操作の模式図(右)   コヒーレント振動のポンプ電圧依存性

結合機械共振器におけるフォノンのコヒーレント操作

 圧電的な周波数変調を用いたパラメトリックポンピングにより、GaAs結合機械共振器のコヒーレント操作に成功した。これは2つの機械共振器の差周波に合致した交流ポンプ電圧の印加により可能となり、ポンプフォノン吸収・放出を介して2つの共振器が交互に振動する“コヒーレント(Rabi) 振動”が観測される。この振動周期はポンプ強度に反比例し、印加電圧とポンプ時間の調節により機械共振器の振動を自在に制御することが可能となる。(31ページ