NTT物性科学基礎研究所

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2007年06月29日

雑音のない素子で原子を安定に閉じ込めることに成功

- 電源不要の新型アトムチップ、量子コンピュータ開発に新たな道 -

NTT物性科学基礎研究所は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)と共同で、真空中の原子を固体表面近くに捕捉することができる新型の素子、超伝導永久電流アトムチップを開発し、原子を安定に捕捉できることを実証しました。NTTとJSTが開発した超伝導永久電流アトムチップは、チップ表面に作られた超伝導体の閉回路を流れる永久電流により磁場を発生させるため、外部電源を必要とせず、原理的にまったく雑音が発生しないことから、従来のアトムチップで課題となっていた電源や熱による雑音の問題を根本的に解決し、原子一つ一つを制御する技術へとつながるものと考えられます。さらに、この技術によって原子を思いのままに配列することが可能となれば、原子を量子ビットに用いた量子コンピュータの実現に新たな道が開かれるものと期待されます。この成果は2007年6月29日(日本時間30日)発行の米国科学誌Physical Review Lettersに発表されます。 本研究は、JSTの戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CRESTタイプ)の研究課題「中性原子を使った量子演算システムの開発」(研究代表者:清水富士夫 NTTリサーチプロフェッサ)により行われました。

ニュースリリース
超伝導量子物理研究グループ

図1. 超伝導永久電流アトムチップおよび原子捕捉の原理 図1. 超伝導永久電流アトムチップおよび原子捕捉の原理

図2. 捕捉された原子の観測方法(概念図)および実験結果と計算の比較 図2. 捕捉された原子の観測方法(概念図)および実験結果と計算の比較