裏磐梯2006年夏

カーボンナノチューブ・グラフェンの理論研究

私は物理の研究者です。 鉛筆の芯の先よりも、ずっと小さな物質の中の電子の振る舞いに興味があります。  このホームページでは研究成果を中心に紹介します。

お知らせ

2016/11/16 : 筑波大学数理物質系准教授(連携大学院)になりました。 筑波大学連携大学院方式による学位取得を目指す方で、NTTで研究したいというかたはご一報ください。

NTT物性研では博士研究員を募集中です。物性理論も対象です。カーボンナノチューブやグラフェンの理論計算や実験に興味がある方は私に一報ください。

最近の研究成果より

加速する電荷は、電場と磁場を周りに輻射して、近くにいる電荷を揺すります。 揺すられた電荷も電磁場を輻射して、それがもとの電荷を揺すって‥、ということを繰り返すと、 電荷と電磁場がハイブリッドしたself-sustainingな運動が生じる場合があります。 このような状態をプラズマあるいはプラズモンとよびます。 プラズモンはとても複雑な運動に思えますが、そのような運動の様子を紙と鉛筆を使って解くことができます。 プラズモンは光を用いて物性を研究する際に、色々な場面で現れます。もちろん、 グラフェンの中を伝導する電子も周りに電磁場を輻射しています。動く電荷はグラフェンだけに居るので、いわばグラフェンに戻ってくる電磁場だけが、他の電子をゆすり、 グラフェン固有なプラズモンが生じます。グラフェンのプラズモンは基礎研でも活発に研究されています。

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